舎利吹観音(しゃりふきかんのん)の伝説
弥勒寺には、お顔に点々と舎利(舎利とはお釈迦さまの骨、転じて米つぶのこと)が吹き出している観音様があります。
高さ30cmの木造聖観音像立は「舎利吹観音」と呼ばれ、悪瘡治癒に効験が有るとして信仰を集めています。
弥勒寺に伝わる舎利吹観音の伝説
江戸時代の中ごろ、音羽という美しい娘がいました。不運にも、娘は流行り病の疱瘡にかかってしまい、美しい顔は見るも無残な傷跡におおわれてしまいました。
悲嘆に暮れた娘と両親は弥勒寺の観音堂に何日も籠って必死に祈願したところ、祈りが届いたのか十日目に娘はもとどおりの美しい顔にもどったそうな。
親子はたいそう喜び、早速観音さまにお礼を申し上げようとお顔を見上げて驚きました。観音さまのお顔には一夜にして舎利が吹き出していたのです。
観音さまはわが身を持って親子の祈りに応えられたのでした。これを聞いた村人は、この観音様を「舎利吹観音」と呼ぶようになり、以来、慈悲深き観音菩薩として信仰を集めるようになったといいます。
まんが四條畷昔ばなし「舎利吹観音」
四條畷市制施行20周年(2002年)の時に「まんが日本昔ばなし」のスタッフにより制作された「まんが四條畷昔ばなし」です。